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装丁楽会だより3-花森安治の装丁

●花森安治と『暮しの手帖』展
4月9日、日曜日だというのに朝6時起きして『紙魚の手帳』38号掲載用の「消しゴム版画で蔵書票を作る」の原稿作りをした。
午後からは、世田谷文学館の「花森安治と『暮しの手帖』展」最終日を見に出かけた。
 
狭いスペースにぎっしりと詰まっていて、密度のある展示だった。つかの間だが1940-70年代へのタイムスリップを楽しむことが出来た。
 でもちょっとクレームです。雑誌や単行本は、床上1.5メートル位のところから天井まで展示されていたが、最上部の3段分くらいは、見づらいのでそっくり一番下のたっぷり空いているスペースに展示してほしかった。

単行本は架蔵書と半分以上は、ダブっていたが、初めて目にする本も多く、花森の装丁した作品の多さと、カバーした領域の広さに圧倒された。会場には、花森が編集長時代のころのファンと思われる人達もたくさん訪れて大盛況で、図録が完売して入手できなかったほど。


装丁楽会だより3-花森安治の装丁_b0072303_15454319.jpg

写真は『世界ユーモア文学全集10』(昭和36年9月)。確認したわけではないが、この本は展示されていなかったように記憶している。ちょっと、自慢モードかな? 花森特有の怪獣のような人物の装画がいいし、構図と余白がきれいだ。入り口と出口の関係を造本に絡めたアイディアも冴えている。
 「暮しの手帖」は1948年(昭和23年)9月20日に創刊したので「暮しの手帖」創刊13年目の花森の装丁作品だ。

「『暮しの手帖』はいかにも雑誌らしくないが、編集技術も垢抜けのしたもので、出版界が余り気にもとめていない内に、ぐんぐん伸びていって最近は七十五万部に達してという躍進ぶりである」(小川菊松『出版の面白さむずかしさ』誠文堂新光社、昭和34年)というように、花森が最も勢いのあった時期の装丁作品といえるだろう。花森は1978(昭和53)年1月14日に66歳で無くなっているので、49歳の時の装丁でもある。

展覧会を観た後、井の頭線で吉祥寺に移動。夕食を早めにとって6時30分から始まる映画『プロデューサーズ』を鑑賞。文句なしに楽しめるミュージカルだった。
by oh-shinju | 2006-04-11 16:34